空気と水の
テクノロジー

研究開発

Techno Question

生産現場の静電気対策と静電気を使った技術

静電気を上手にコントロール、除電と応用
低発塵・シースエア式パルスAC イオナイザー 低発塵・シースエア式パルスAC イオナイザー

静電気って冬だけの問題ですか?

新人:
先輩、静電気というと冬にドアノブで「パチッ」とくるイメージがあります。製造現場でも冬だけ注意すればいいのでしょうか?
先輩:
実はそうではないんだ。静電気は一年中、どこでも発生している。人が歩く、フィルムが搬送される、製品同士が接触する。そんな日常的な動きの中でも発生するんだよ。
新人:
では、なぜ冬のイメージが強いのでしょう?
先輩:
冬は湿度が低いため静電気が逃げにくい。だから帯電量が大きくなり、人間が放電を感じやすくなるんだ。

工場では何が問題になるのですか?

新人:
人がビックリするだけなら大したことないようにも思えますが……
先輩:
製造現場では大きな問題になる。静電気の影響は大きく分けて二つあるんだ。
新人:
二つですか?
先輩:
一つは「異物付着」、もう一つは「静電気放電(ESD)」だよ。

異物付着とは?

新人:
異物付着というのは?
先輩:
帯電した製品はホコリを引き寄せる。例えば、
・半導体
・液晶
・電子部品
・電池
などの製造工程では、わずかな粒子でも品質に影響することがあるんだ。
新人:
クリーンルーム編で聞いた話とつながっていますね。
先輩:
その通り。クリーンルームと静電気対策は切り離せない関係なんだ。

静電気放電(ESD)はなぜ危険なの?

新人:
もう一つのESDとは何でしょう?
先輩:
静電気が一気に放電する現象だよ。人間が感じない程度の微小な放電でも、電子部品にとっては大きなダメージになることがある。
新人:
そんな小さな電気でもですか?
先輩:
最近の半導体や電子デバイスは非常に高性能だからね。静電気によって回路が破損したり、品質不良の原因になったりすることがあるんだ。

静電気対策にはどんな方法があるのですか?

新人:
では、静電気対策には何が重要なのでしょう?
先輩:
代表的なのは次の三つだね。
・「アース(接地)」 設備や機器に溜まった電気を大地へ逃がす方法。
・「湿度管理」 適切な湿度を保ち、帯電しにくい環境を作る。
・「イオンによる除電」 プラスイオンとマイナスイオンを利用して帯電を中和する。
新人:
単純に除電機を置けば良いというわけではないのですね。
先輩:
その通り。工程や設備に応じて最適な方法を選ぶことが重要なんだ。
可視化したイオン化気流 可視化したイオン化気流

テクノ菱和の取り組み

新人:
テクノ菱和も静電気対策に関わっているのですか?
先輩:
もちろん。長年にわたり静電気現象の研究や対策技術の開発に取り組んできた。以前は、
・シースエア式パルスAC イオナイザー
・軟X線イオナイザー
なども開発し、多くの製造現場を支えてきたんだ。
新人:
現在はどうなのですか?
先輩:
現在は製品開発よりも、静電気に関する技術支援やコンサルティングに力を入れている。

コンサルティングでは何をするのですか?

新人:
具体的にはどのような支援を?
先輩:
例えば、
・静電気勉強会
・現場調査
・静電気測定
・イオナイザー選定支援
・防爆施設の静電気対策
などだね。
新人:
工場ごとに条件が違いますからね。
先輩:
そう。静電気対策は設備・工程・製品特性まで含めて考える必要があるんだ。

静電気は「敵」だけなのでしょうか?

新人:
ここまで聞くと静電気は厄介者に思えてきます。
先輩:
実はそうでもない。静電気は上手に利用することもできるんだ。
新人:
利用する?
先輩:
例えば、電気集じん技術。静電気の力を使って微粒子を捕集する技術だ。空気環境改善や粒子除去に活用されている。
純水にプラズマ(誘電体バリア放電)を照射 純水にプラズマ(誘電体バリア放電)を照射

プラズマ技術への応用

新人:
静電気応用技術は他にもありますか?
先輩:
あるよ。放電やプラズマを利用した技術だ。テクノ菱和では、プラズマ技術を利用した「プラズマ除菌水」の研究開発にも取り組んできた。
新人:
静電気を除去するだけではなく、活用する技術も研究しているのですね。
先輩:
その通り。静電気は制御すべき対象であると同時に、新しい技術を生み出す可能性も持っているんだ。

これからの静電気技術は?

新人:
今後はどのような技術が求められるのでしょう?
先輩:
半導体の微細化、EVや全固体電池の普及、自動化設備の高度化によって、静電気管理の重要性はますます高くなるだろうね。
新人:
静電気は昔からある現象なのに、今でも最先端技術と関係しているんですね。
先輩:
そうなんだ。静電気は「古くて新しい技術課題」と言える。そして、「静電気をなくす」だけでなく、「静電気を活かす」ことも重要になっていくんだ。
新人:
身近な「パチッ」が最先端技術につながっているんですね。
先輩:
その通り。見えない現象を理解し、制御し、活用する。それが静電気技術の面白さなんだ。

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